袖ケ浦市情報推進課
近藤 英明様
袖ケ浦市は平成3年4月1日、全国で656番目、千葉県下で29番目に市制を施行されました。市の北西部海岸はかつて海苔養殖が盛んでしたが、昭和40年代から京葉工業地帯が形成され、電気・ガス・石油などの膨大なエネルギーが首都圏へ送られています。
一方、内陸部では農業・酪農が盛んであり都市近郊の台所を支える食料基地としての役割を果たされています。東京湾アクアラインが開通し、かずさアカデミアパークがオープンする中、「ひと、緑、光かがやくまち」の実現に向け、豊かなまちづくりを進めておられます。
平成18年10月に職員用PCの更新が予定されており、同時にセキリュティの強化も実施する事になりました。特に外部デバイスに関して、これまでPCで使用されていたフロッピーディスクやMOの使用を止め、それらに代わる他媒体を検討していました。
職員のPCは総合行政ネットワーク(LGWAN)には接続していますが、セキュリティ上各職員のPCからはインターネット接続をしておりません。ただし、外部からの情報取得の必要性から庁舎内に別途インターネット接続しているPCを設置しています。各職員は必要に応じてネット接続しているPCから情報を収集したり、また反対に外部へ情報を移送する状況が発生しますが、その際の情報移送用媒体として利便性の高いUSBメモリを使用することに決定しました。
ただし、使用するUSBメモリは職員に自由に持ち込ませるのではセキュリティの意味がありませんので、クライアントPCに対してUSBポートのアクセス制御を行い(アクセス制御にはプロトン社の「デバイスロック*」を導入しています。)指定外のUSBメモリを持ち込ませないようにしたいと考え、この「デバイスロック」と併用可能なセキュリティUSBメモリを探していたところ、ネット検索にてイーディーコントライブ社の「エスディコンテナ」を発見し検証条件をクリアしたので導入を決定しました。
「エスディコンテナ」導入のポイントはやはり”ソフトのインストールが不要”、”ユーザ権限で動作する”という機能性が決定打となりました。本市ではインターネット接続しているPCからのデータを庁舎内で活用する場合、次いで他の自治体等と情報交換する際にデータの持出し・持込みのシーンが多くみられます。その際、庁舎内PCへのソフトのインストールは可能だとしても、他の自治体等のPCと情報をやりとりする際にはソフトのインストールは不要でなければ使えません。また職員には管理者権限は与えられておらず、ユーザ権限で動作するものである事、そして万が一紛失した場合にデータが暗号化されるもの、これらは必ず満たしていなければならない条件として定め、それらの条件を満たしていたのが「エスディコンテナ」でした。
導入前には各課へ事前の周知徹底を行っていたので、運用はスムーズに行われています。現在60弱程ある各課に1台ずつ「エスディコンテナ」を配布して使用しています。
市民の個人情報の流出は絶対に防がなければなりませんし、それ以外にも重要な文書が多数ありますので、取り扱う情報の持出し・持込に関しては全てセキュリティ対策をとっています。中にはセキュリティレベルの低い文書などもありますが、職員に自分達が扱っている情報全てが大変機微なものであり、情報セキュリティの意識を高く持ってもらいたいという意味も含めてこのような措置をとっています。「エスディコンテナ」の導入を始め今回のPC更新に伴う様々な整備でセキュリティ対策の基本部分はクリアーできたと思っておりますが、IT環境面の整備と共に日頃からの”情報セキュリティの教育” にも今後力をいれ研修会などの実施を行うつもりです。
「エスディコンテナ」の機能性には満足していますが、イーディーコントライブ社には今後もより一層ユーザ目線にたった製品開発に努めていただきたいと思っています。